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2020.08.13 病原体

行楽地・サービスエリア訪問 サービスエリアでコロナうつる?―夏とレジャーとコロナ対策 著者:矢野 邦夫

 

高速道路を長時間運転していると、疲れたり眠くなったりすることがあり、どうしてもサービスエリアを利用せざるを得ないことがあります。そこで休憩することによって、疲れをとり、眠気を覚ますのですが、そこにはご当地の名産物が販売されていたり、食事もとれます。そのため、サービスエリアの売店やレストランを利用したり、トイレを利用することになります。

それでは、このようなところの感染のリスクはどの程度なのでしょうか? 売店などで濃厚接触をした場合の感染のリスクは0.6%以下ということが示されています(1)。実際には、ほとんどの人々がマスクを着用していますし、サービスエリアの入り口にはアルコール手指消毒薬が設置されています。それを利用する人も多いことから、感染のリスクはさらに低下することでしょう。トイレを使用するときも同様であり、マスクを着用しているし、トイレを使用した後には手洗いをしていることから、感染のリスクはほとんどありません。

レストランを利用するときには、どうしても、マスクを取り外さざるをえません。しかし、同居家族での旅行であれば、家族間での感染は気にしないようにしましょう。既に、家庭内で濃厚接触をしているので、レストランを利用するときくらいの曝露時間は問題となりません。しかし、友人との旅行やグループでの旅行ならば、対面に座ることは避け、同じ方向になるように座席を選び、そして、食事中は談笑せずに、食べることに集中することを奨めします。

その他、サービスエリアの屋内喫煙所は感染のリスクが高いと言えます。コロナ禍が始まってから、多くのサービスエリアでは屋内喫煙所を閉鎖しています。もし、再開されていたとしても、使用しないようにしましょう。喫煙するときには、マスクを取り外します。また、狭い喫煙所に複数の人々が立ち入れば、社会的距離を確保することが難しくなります。もともと、喫煙行為が感染のリスクを引き上げています。タバコを口に入れるときに、手指が口に触れる機会を増やすからです。

(著者:浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長 矢野 邦夫)

〔文献〕
(1)Klompas M et al:Airborne transmission of SARS-CoV-2:Theoretical considerations and available evidence.
JAMA. Published online July 13, 2020. doi:10.1001/jama.2020.12458

著者プロフィール

矢野 邦夫(やの くにお)

浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長

インフェクションコントロールドクター,日本感染症学会専門医・指導医。感染制御の専門家として多くの著書・論文を発表している。主な書籍に「7日間できらりマスター 標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策」,「救急医療の感染対策がわかる本」,「知って防ぐ!耐性菌 ESBL産生菌・MRSA・MDRP」(ヴァン メディカル刊)など。

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