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2020.08.05 病原体

帰省前のコロナ対策 行ける? 行けない?―夏とレジャーとコロナ対策 著者:矢野 邦夫

 

お盆や年末年始などになると、帰省する人も多いと思います。これまでは帰省するといえば、普段会っていない家族と時を過ごし、家族団らんを楽しむというものでした。もちろん、帰省先が余りにも遠いので、往復するだけで疲れる人もいることでしょう。しかし、新型コロナウイルスが流行してからは、帰省には大きな問題が付きまとうようになりました。それは、帰省によって、「感染者が故郷にウイルスを持ち込む可能性」と「帰省者が故郷でウイルスに感染する可能性」があるということです。そのようなことがないように、帰省する人も、帰省先の人も体調と周辺状況を十分に把握する必要が出てきました。そして、新型コロナウイルスの流行地域に住んでいた人が発熱や咳や倦怠感がみられるにもかかわらず、帰省することは避けるべきです。逆に、帰省先の人が流行地に住んでいて、発熱や咳や倦怠感がみられる場合には帰省者を受け入れてはいけないのです。

それでは、「帰省してもいいか?」「帰省する家族を受け入れてもいいか?」はどのように判断するとよいのでしょうか? まず、「検査で新型コロナウイルスに感染していることが判明した人と濃厚接触をした」という事実があるならば、帰省してはいけませんし、帰省を受け入れてはいけません。新型コロナウイルスに感染している可能性があり、帰省することによって、家族にウイルスを伝播してしまうからです。次に「自分の住居や勤務先の近隣で流行しているか?」とうことも重要な情報です。このような状況で発熱、咳、倦怠感、味覚・嗅覚喪失などがあれば、新型コロナウイルスに感染している可能性があるので、帰省したり、帰省者を受け入れることも避ける方がよいでしょう。特に、帰省先に高齢者や基礎疾患(心臓血管系、呼吸器系など)のある人がいる場合には、十分に気を付けなければなりません。

(著者:浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長 矢野 邦夫)

著者プロフィール

矢野 邦夫(やの くにお)

浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長

インフェクションコントロールドクター,日本感染症学会専門医・指導医。感染制御の専門家として多くの著書・論文を発表している。主な書籍に「7日間できらりマスター 標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策」,「救急医療の感染対策がわかる本」,「知って防ぐ!耐性菌 ESBL産生菌・MRSA・MDRP」(ヴァン メディカル刊)など。

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