乾いた砂浜の上に、乾いた手のひらを押しつけてみると、パラパラと少数の砂が手のひらに付着します。今度は、濡れた手のひらを砂浜に押しつけたらどうなるのでしょうか? べったりと、かなり多くの砂が手のひらに付着することでしょう。濡れた手指には様々なものが付着しやすいのです。CDC(米国疾病管理予防センター)は「濡れた手指は、より多くの病原体を移動させる」と注意を促しています(1)。手指を乾燥させることは感染予防において大切なことなのです。
最近、ショッピングモールなどで、手指温風乾燥機が感染予防には不適切ということで、使用禁止となっています。エアロゾルが舞うからのようです。そのため、手洗いした後に手を乾燥させることができず、濡れた手のままトイレから出てくる人々を見かけます。ハンカチで手を拭けばよいのではという方もいるようですが、ハンカチは1日に何度も使用されており、汚れています。しかも、バッグやポケットという不潔なところに無造作に置かれています。ハンカチを何日も交換しない人もいます。せっかく洗った手指を汚染したハンカチで再び汚すのです・・・
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