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2020.08.21 病原体

航空便搭乗 トイレでのコロナを防ぐ!―夏とレジャーとコロナ対策

著者:矢野 邦夫

飛行機では搭乗時間は比較的長時間なのでトイレを使用することがあります。この場合、どのような点に気を付けるかを考えてみたいと思います。まず、ドアノブなどの「手指の高頻度接触面」にはウイルスが付着しているかもしれないと考えるべきです。便器に水を流すときに押す洗浄ボタンはすべての使用者が触れるところです。その他、手洗いの水を出すためのスイッチも汚れていることでしょう。これらは新型コロナウイルスのみならず、便に含まれている病原体も付着している可能性があります。そのため、使用後の手洗いは必ず実施します。

機内の座席では咳をしたり、鼻をかんだりすることがはばかられることから、トイレで咳したり、鼻をかむ人がいます。狭い空間でそのようなことをすれば空気が汚染するので、他人がトイレを使用したら、少し時間が経過してからトイレに入った方がよいのではと心配する人もいるかもしれません。しかし、このウイルスは空気感染しません。また、飛行機のトイレの換気は優れています。そのため、他人がトイレを使用した直後に、そのトイレに入っても、空気からの感染の心配はないのです。・・・

記事全文はこちらの書籍にて

 

 

 

 

 

著者プロフィール

矢野 邦夫(やの くにお)

浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長

インフェクションコントロールドクター,日本感染症学会専門医・指導医。感染制御の専門家として多くの著書・論文を発表している。主な書籍に「7日間できらりマスター 標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策」,「救急医療の感染対策がわかる本」,「知って防ぐ!耐性菌 ESBL産生菌・MRSA・MDRP」(ヴァン メディカル刊)など。