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2020.10.23 病原体

〔家族と自宅編〕コロナの接触感染を防ぐ!―受験生を守るコロナ感染対策

著者:矢野 邦夫

新型コロナの最も重要な感染経路は飛沫感染ですが、接触感染もあり得ます。この場合の接触感染というのは、ウイルスが付着している環境表面などに手指が触れ、その手指にウイルスが移動し、そのまま受験生が自分の眼や鼻などの粘膜に触れることによって感染する、ということです。そのため、手指消毒を徹底すれば、接触感染を防ぐことができます。それに加えて、ウイルスが付着しているかもしれない環境表面を除菌クロスなどによって拭き取るということも重要な感染予防策となります。この場合、「手指の高頻度接触面」がどこなのかということをイメージすることがとても重要です。そこを重点的に拭き取ればよいからです。床や壁のようなところには手指が触れることはほとんどないので、拭き取りの対象外となります。

受験生の自室に誰も立ち入らないのであれば、環境表面にウイルスが付着していることはありません。しかし、リビングルーム、トイレ、風呂場などの共有場所では、ウイルスが付着しているかもしれません。・・・

記事全文はこちらの書籍にて

 

 

 

 

 

著者プロフィール

矢野 邦夫(やの くにお)

浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長

インフェクションコントロールドクター,日本感染症学会専門医・指導医。感染制御の専門家として多くの著書・論文を発表している。主な書籍に「うっかりやりがちな 新型コロナ感染対策の間違い15」「7日間できらりマスター 標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策」,「救急医療の感染対策がわかる本」,「知って防ぐ!耐性菌 ESBL産生菌・MRSA・MDRP」(ヴァン メディカル刊)など。