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2020.08.07 病原体

新幹線・特急列車 どこにコロナいる?―夏とレジャーとコロナ対策

著者:矢野 邦夫

新型コロナウイルスの伝播経路で最も重要なのが、「飛沫感染」です。次に重要な伝播経路は「ウイルスで汚染した環境表面」です。ここでは車内や座席周囲で注意すべき環境表面について解説します。

どうして、環境表面が伝播経路になり得るかを説明しましょう。感染者が咳やくしゃみをするときに手指や手のひらなどで口や鼻を覆うことがあります。そのとき、手に飛沫や鼻水が付着します。飛沫や鼻水にはウイルスが含まれているので、手がウイルスで汚染します。そのまま、環境表面に触れれば、ウイルスがそこに付着して、しばらく感染性を保っています。その間に別の人が汚染した環境表面に触れれば、その手指にウイルスが付着し、そのまま目、鼻、口の粘膜に触れれば感染するのです。したがって、手指が高頻度に接触するような環境表面が感染源になるのです。

記事全文はこちらの書籍にて

 

 

 

 

 

著者プロフィール

矢野 邦夫(やの くにお)

浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長

インフェクションコントロールドクター,日本感染症学会専門医・指導医。感染制御の専門家として多くの著書・論文を発表している。主な書籍に「7日間できらりマスター 標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策」,「救急医療の感染対策がわかる本」,「知って防ぐ!耐性菌 ESBL産生菌・MRSA・MDRP」(ヴァン メディカル刊)など。