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2020.06.26 病原体

新型コロナウイルス第2波・第3波にそなえた感染対策(手洗い)―うっかりやりがちな感染対策の間違い

著者:矢野 邦夫

新型コロナウイルス対策では手指の清潔が重要です。そのため、「石鹸と水道水による手洗い」をした後に、念のために「アルコール手指消毒」を追加する人がいます。このような手順は見かけ上、良い感染予防と思われるかもしれません。しかし、そうではないのです。両方を連続すると手荒れを引き起こすからです(1)。どちらか一方を選択するようにします。それでは、「石鹸と水道水による手洗い」と「アルコール手指消毒」のどちらを選べばよいのでしょうか? これらのどちらが、新型コロナウイルス対策として有用なのでしょうか?

その疑問に答える前に、どうして手指を清潔にすることが大切なのかについて解説しましょう。例えば、通勤の途中や買い物に出かけた時、手すりやドアノブなどに触れることがあります。そのような手指が頻回に触れる環境表面には新型コロナウイルスに感染した人の手指も触れているかもしれません。すなわち、そこにはウイルスが付着している可能性があるのです・・・

記事全文はこちらの書籍にて

 

 

 

 

 

著者プロフィール

矢野 邦夫(やの くにお)

浜松医療センター 院長補佐 兼 感染症内科部長 兼 衛生管理室長

インフェクションコントロールドクター,日本感染症学会専門医・指導医。感染制御の専門家として多くの著書・論文を発表している。主な書籍に「救急医療の感染対策がわかる本」,「知って防ぐ!耐性菌 ESBL産生菌・MRSA・MDRP」(ヴァン メディカル刊)など。